こんにちは。
本日のテーマは
iPadだけを小学生に与えるな!【勉強するようになるには】
です!
小中学校に一人一台の学習用コンピュータを導入するGIGAスクール構想によって、いよいよ学校でICTを活用する環境が全国に整いつつあります。
そんな中でこんな悩みがありませんか?
iPadだけで勉強になるの?
依存してしまったらどうしよう・・・
こんな悩みが出てくると思います。
加えて、フォロワーのmomokoさん(@momoko-furee)からこんな相談をいただきました。
- 筆圧は獲得できるのか?
- アプリでクイズ形式になってしまわないか?
- 依存は大丈夫?
この疑問について考えていきます!!
早速結論から参ります。
現時点で小学生が勉強を・・・s
iPadだけで行うことは出来ない!!
iPadはすごく優秀なデバイスですので
使ってはいけないってことではありません。
けど、iPadだけでは行うことは出来ないってどういうことです?
『Appleのデジタル教育』という本で著者とスティーブ・ジョブスの会話があります。
『思考にとっての自転車になるんだよ。これほど優秀な道具は過去を振り返っても他にない』
スティーブ・ジョブズが子供に学ばせたかった Appleのデジタル教育
スティーブはテクノロジーのことを自転車が人間の身体能力を増幅させるのと同じように
「知性を増幅させるもの」としてとらえていた。
だから、iPadだけではダメで
iPadと従来の教育を組み合わせることが必要
なんじゃないかと思う!
なるほど・・・
そして、ここからmomokoさんの疑問にお答えしながらどうしてiPadだけではダメなのかをご説明していきます。
iPadだけで勉強しようとすると直面する問題
初めに小学生がiPadだけで勉強をしようとすると直面する問題を挙げていこうと思います。
まず、momokoさんの疑問にあった『筆圧の獲得』と『アプリ学習の有効性』。
そして、『iPad 小学生』で検索すると上位に出てくる『依存』の問題。
今回はこの三点について考えます。
- 筆圧の獲得
- アプリ学習の効果
- 依存
iPadは便利だけど全てができるデバイスじゃないね
問題点①|筆圧の獲得
筆圧の獲得には、書いているペン先から摩擦を感じることが大切です。
摩擦に負けないようにペンをコントロールすることで筆圧が上がります。
筆圧が弱い子のノートの裏に紙やすりを引いてわかりやすくするという手段は発達障害児の環境設定として
よく使用されます。
それくらい摩擦は必要なのです。
しかし、iPadでは摩擦を生み出すことができません。
なんといってもディスプレイはツルツルのガラスですからね。
あとは、Apple Pencilが細すぎて握りにくいことも挙げられますね。
特に小学生に配布されるいわゆる無印iPadはApple Pencil第一世代が対応です!!
Apple Pencil第一世代ってまん丸でスタイリッシュですが、握りにくかったりコロコロと転がってしまうのが欠点です。
iPadで摩擦を得るためには・・・
そこでおすすめなのが、ペーパーライクフィルムです!
ペーパーライクフィルムとは、iPadのディスプレイに貼り付けて
紙のような書きごこちを実現する保護フィルムです!!
特にケント紙タイプが良いです!!
こちらがケント紙タイプ。摩擦が強いです!
こちらはケビンおすすめのペーパーライクフィルム!
どちらにしても、ペーパーライクフィルムを貼ることで摩擦を得られるようになります!!
Apple Pencilを握りやすくするには・・・
おすすめなのが、ペングリップです。
Apple Pencil専用ではありませんが、市販されているペングリップをつけることでかなり握りやすくなりますよ!
さらに転がってしまう問題にも対応できるので一石二鳥です
筆圧の獲得するには・・・
筆圧の獲得については教育分野から数多くの論文が提出されています。
その中でも、描画の重要性と言語指示による調整が獲得には重要であるとされています。
教示に応じて適切に筆圧強度を変化させるなど,固有の筆圧との関係で自らの筆圧を調整するような運筆機能の獲得には,筆記用具を用いる描画活動の積み重ねが重要であることが示唆された。
『幼児における表現活動の発達と筆圧調整機能』
https://ci.nii.ac.jp/naid/110000530659
この論文には筆圧を調整するには描画が必要なことが記載されています
しかも、積み重ねることも必要ですとも記載があります。
加えて
言語指示により筆圧における強弱の変化を引き出しうることが明らかにされた。ただし,当初からそのような変化を引き出すことは難しく,ある程度書字学習が進んだ段階でなければその効果は現れにくい傾向がみられた。
障害児における筆圧コントロール機能の形成に関する予備的研究
https://jglobal.jst.go.jp/detail?JGLOBAL_ID=200902137416439270
言語指示、つまり『あーやって、こーやって』と伝えることで筆圧の変化が生じることを明らかにしています。
そして、ある程度書字学習が進まないとその効果が得られにくいと結論づけています。
つまり、筆圧を獲得するためには
たくさん絵や字を描くことが必要!しかも誰かと一緒にするとさらに効果的!!
ということですね!
お母様が一緒にしてあげるのも良いですね!
では、iPadでできることは・・・
それでは筆圧を獲得するにあたり、iPadでできることは・・・・
圧倒的な絵を描く機会を子どもに提供する!
これにつきます。
iPadでは実際の紙では実現出来ない軽快さと爽快感があります!
例えば、楽しい音が出たりキラッと光ったり・・・
演出はこどもたちを惹きつけます!
すると自然と絵や字を書く回数が増えることでしょう!
絵を描く回数が増えると筆圧の向上につながるでしょう!
そのためにはアプリを厳選しないといけません。
これらのアプリは非常に出来がよくてお子様も楽しんで字を書くことや絵を描くことを楽しめると思います!
しかもApple Pencilを使えば優秀な筆圧感知機能を持っているのでさらに筆圧を調整して描くことができますね!
もちろん、親御さんがしっかりとお子様のしていることを見て、できれば褒める!
できなくてもそれこそ口頭指示のチャンス!
『これをこうしてみたら?』とお子様にアドバイスすることで親子の絆も生まれてきますよ!!
iPadでは演出などで興味を惹くこともできます。
でも、実際の紙に描くことも素晴らしいことだと思います。
紙の質感・クレヨンの感触・ペンが紙に擦れる音・実際に作品が出来上がる様・・・
これらの五感をフルに感じる体験ができるのは実際の紙ならではのです。
iPadだけでも簡単ですが、実際の紙も併用してお子さんにいろいろな経験を提供するのがいいですね!
アプリを使って楽しく字や絵を描く習慣ができれば自然と筆圧も獲得することができそうですね!!
問題点②|アプリ学習って効果があるの?
アプリで勉強をしようと思うとどうしても◯×形式の問題になってしまうと思います。
それでもボクはアプリ学習はあり!!と思っています
では、ぼくがどうしてそう感じたかをお話しします。
アプリの特徴①|学習習慣が身に付く!
アプリでの学習のもっとも優れた点は学習習慣が身に付くだと思います。
ボク個人的には勉強はすごく苦痛なものでした。
全然楽しくないし、答えも×ばっかりだし・・・
そんなボクでも大人になってiPadに出会って、勉強が好きになりました。
知識が増えるとわかることが多くなるので勉強が楽しくなるんですよね。
そのために必要なのが習慣です。
勉強に集中できなくても机に向かう
書かなくてもペンをとる
このような動作だけでも習慣は身につくとされています。
じゃあ、iPadを決められた時間だけ勉強アプリを使用したら?
それは学習習慣につながるのではないでしょうか?
習慣が知識を増やし勉強を楽しいものにしてくれると信じています
アプリの特徴②|隙間時間を活用できる!
習慣化に通じるものがありますが、アプリの特徴の2つ目は
隙間時間を活用できる!
です。
例えば、
遊園地のアトラクションの待ち時間・・・
病院の待ち時間・・・
あと5分で好きなテレビが始まるよって時間・・・
お子さんによってそれぞれ隙間時間は違うと思いますが、少しずつ学習を継続することでは
必ず身を結ぶと思っています。
アプリの特徴③|明確な数を決めれる
お子さんの多くは見通しをもっと物事を見ることがまだ未発達です。
これから社会を経験して、いろんな経験をして物事の見通しを持てるようになっていきます。
見通しを持ってもらうには明確な数を決めることが大切です。
小学校に入りたてのお子さんに
『あと10分勉強しよ』
なんて言っても全く聞いてくれませんよね?
だけど、楽しいアプリでの学習であればどうでしょうか。
『このアプリ、あと3回したらおしまいね』
などの声かけは見通しを持たすことができてお子さんも
『もう少し頑張ろう!』
と思ってくれるのではないでしょうか。
たくさんの問題は無理でも、少しの問題なら集中して取り組めるかもしれませんね!
だけど、注意点!!
アプリ学習は確かに便利ですが、
勉強習慣の入口に過ぎないとぼくは考えています。
勉強習慣がついたらきちんと椅子に座って鉛筆を握ることが非常に大切と思っています。
手を動かして勉強した方が記憶効率がいいことは数多くの研究から知られています。
ですので、勉強習慣がついたら机へ向かうというプロセスが大切です!!
つまり、iPadと紙の勉強のコラボレーションってことです!!
問題点③|依存しないか?
これがiPadを利用する上で最大の問題です。
Apple創業者のスティーブ・ジョブズも自分のお子さんへのデバイスの使用をきつく制限していたと言われています。
それほど、iPadは魅力的ということです。
そして、依存を防ぐためには我々親の行動がもっとも大切です!!
また、iPhoneやiPadには使い過ぎを防ぐような仕組みがありますよ!
依存を防ぐために・・・①|親の行動
ベネッセ教育総合研究所の調べによると
親が絵本あそびなどのデバイス以外の遊びに不安を持っている場合は
お子さんのデバイス使用時間が長くなる傾向があるとしています。
要は親としっかりと遊ぶ時間を持っている家庭は自然とスマホやタブレットに依存しない!
ということですね。
お子さんに
スマホばっかり見てないで、勉強しなさい!!
って言いながらゴロゴロしてスマホばかり親が見ていたら、お子さんも同然親を真似します。
スマホに依存します。
まずは、我々親の行動を見直すことが必要です。
お子さんと遊ぶ時間も必要です!
個人的には我々、父親がしっかり遊んであげるのが非常に重要!!
と思います。
依存を防ぐために・・・②|スクリーンタイムで制限する
長時間使い過ぎてしまって困っているという親にお勧めしたいのが
スクリーンタイムという機能です。
本来はどの程度画面を見ていたかをわかる機能なのですが、
設定次第では決められた時間以上にアプリを見れなくする設定をすることができます!!
docomoのページにわかりやすい解説があったので参考にしてみてください。
終わりに
今回は小学生とiPadについてを紹介させてもらいました。
もちろん、現実にはうまくいかないことってすごく多いと思いますし机上の空論であることも承知しています。
それでもデバイスの時間を制限して勉強や学びをお子さんと一緒に親も学んでいく姿勢は、少なくてもお子さんの気持ちには
深く影響すると思います。
ですので
iPadを学習習慣の入口としてうまく活用して、実際の紙のノートでの勉強につなげていければいいな
と思います。
それでは、今回はこの辺で
ばいよー!